
小さ な渦が起こす空力の核心:シェブロンズ整流プレートが証明した
「真の空力バランス」

■ プロドライバー眞田 拓海による「真実の証明」
2025年12月、カボワンスポーツは一つの大きな挑戦を行いました。 某有名ロードスター専門誌の取材にてレーシングドライバー眞田拓海選手を招き、その各社デモカーと純正との走行フィーリングを比較する企画に弊社も参加致しました。弊社としましては自社の開発車両NDロードスター用エアロダイナミクス・キット、そして新開発の「シェブロンズ整流プレート」「ガーニーフラップ」の実力を、極限の走行テストによって検証したのです。
単なる「パーツの評価」ではありません。これは、カボワンスポーツが提唱する**「車体全体の風の力を一貫して制御する」**という理論が、プロの感性にどう響くかを問う試みでした。
■ 三段階の走行比較が解き明かした「気流の正体」
眞田選手には、プレートの向きを変えながら3つのパターンで試走していただきました。その結果は、既存の空力概念を覆すものでした。
1. 【カボワン推奨】シェブロン前向き(トゲを前方へ)
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ドライバーの感触: 「不思議なほど4輪全てに強力なグリップを感じる。コーナーでさらに踏み込める圧倒的な安定感と心の余裕がある。」
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技術解説: 業界で初めて「キャビンウェイク(乱流)」の積極的な制御に成功。100円玉ほどの小さな渦が巨大な乱流を切り裂き、車体上面と下面の圧力バランスが完璧に整いました。全てのエアロパーツが本来の性能を発揮できる「土壌」が完成した瞬間です。
2. 未装着状態(従来の3点キットのみ)
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ドライバーの感触: 「4輪のグリップが薄れ、NDロードスター本来の軽快だが、どこか不安定な挙動に戻った。」
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技術解説: バンパーやウイングがダウンフォースを生んでいても、キャビン後方の乱流が自車を引き戻す力となり、トータルでの安定を妨げていることが浮き彫りになりました。
3. 一般的な後ろ向き装着(トゲを後方へ)
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ドライバーの感触: 「走行はスムーズになったが、なぜか少しアンダー気味。リアが強く抑え込まれすぎてフロントが浮き上がるような感覚がある。」
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技術解説: リアのダウンフォースは向上するものの、車体全体のバランスをリアに偏らせてしまう結果に。パーツ単体の効力よりも「全体の調律」がいかに重要かを証明しました。
■ 開発者・小平(カボさん)の視点:小さな部品、巨大な意義
これまでオープンカーが長年抱えてきた構造上の弱点、それが「キャビンウェイク」です。屋根を開けていても閉めていても、トランク付近で発生する強烈な乱流は、車を後ろへ引き戻し、走行安定性を損なう要因となっていました。
「シェブロンズ整流プレート」は、その見た目から「気休めの装飾」と思われるかもしれません。しかし、その実態は車体全体を通過する空気の総和を変化させる、極めて重要なセッティングツールです。
今回のテストにより、この小さなプレートが:
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キャビンウェイクを整流し、引き戻し現象を抑制する
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既存のエアロパーツ(バンパー・サイド・リア)の性能を100%引き出す
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80km/hからの常用域で、4輪が路面に吸い付く「真の安定」をもたらす
ということが、理論だけではなく「プロの実走」によって認められました。
■ 結論:走りの楽しさに「MORE」を
カボワンスポーツは、今後このプレートを単なる部品ではなく、「空力をマネジメントするための精密なセッティングツール」として位置付けます。
安定があるからこそ、攻められる。安定があるからこそ、愉しめる。 NDロードスターの真のポテンシャルを引き出す「最後のピース」が、ここに完成いたしました。





